心遣い・コミュニケーション

気遣いが気遣いでない時

あるスーパーのレジでのことです。

1円を交えて細かいお金で支払いをしようとしたので、
「すみません、細かいお金で」
と言いました。

そうすると、レジを担当していた20歳前後の男性アルバイトが、
クスッとまではいきませんが、少し笑った感じでした。

決して感じが悪かったわけではありませんが、その笑いが気になりました。

『なぜ笑ったんだろう』

そう考えているうちに、私なりの回答が見えてきました。

それは、どんなに細かい金額を出されても、最近のレジスターは、
小銭を投入すると自動計算をしてくれるからです。

10円を2枚だそうと、1円玉を20枚出そうと、
レジ担当者としては、小銭を入れる時に少し手間どるかもしれませんが全く問題ありません。

「細かいお金ですみません」などと言われても、
言われる意味さえ分からないレジ担当者がいても当たり前でしょう。

だから笑ったのか、と想像しました。


こういうレジを導入していない店であれば、
レジ担当者が、1枚、2枚と小銭を数えなければなりません。
忙しい時は、気分の良いものではないでしょう。

そういう時に、
「すみません、細かいお金で」
とお客様に言われると、怒りの気持ちが収まり、
「いえいえ」
などと言うことになるでしょう。

小銭を自動計算しないレジスターの場合、
お互いに相手を気遣う声掛けがありました。
ある意味、そういう訓練の場だったとも言えるでしょう。


ですが、機械が計算してくれるとなると、
「すみません、細かいお金で」
という言葉を言わなくてもよくなります。

今回のように、言うことのほうが変だと感じる人もいるかもしれません。
便利になるということは、労いの言葉さえも変化せざるを得ないのかもしれません。

また便利は、人が相手を気遣う気づきも、
弱くなっていかざるをえないのではないか、そんな感じもします。


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