接客者について

熟練接客者と新人接客者の善し悪し(2)

今日は、「新人接客者と熟練接客者の善し悪し」のテーマの中で
『お客様が、熟練接客者に嫌な印象を持つ時』について考えてみましょう。

前回同様、ある飲食店で働いている人の話です。
飲食業に携わって十年以上、一見愛想が良さそうに見えるが、なぜか心を感じないのです。
何故なんでしょう……。

仕事に慣れてくると、仕事をこなすという面では長けてきます。
ですが、お金をたくさん使うお客様には愛想良く、新規客やお金を使わないお客様には無愛想になりがちです。
別に意識して行っていることではないのでしょうが「お金」という物差しで無意識に計算された応対になりやすいのです。
こういう接客者は、自分は常連客を持っている、自分の接客は良いと思っている面があります。

確かに常連客の中には、この接客者をすばらしいという人もいます。
なぜなら自分の要望を優先的に聞いてくれるのですから。
自分だけ特別扱いをされたら、誰だって良い気分になります。
ですが、他のお客様にしてみたら、非常に不愉快な思いをしてしまいます。

厄介なのは、接客者がお客様のこの2つの心理に気付いていない点です。
ベテランと言われる立場になると、過去の経験を持ちだし、自分の仕事を正当化しようとしがちです。
案外「井の中の蛙」になり、お客様のことを一番わかっているようで、一番わかっていない人に陥ってしまう恐れがあります。

では、「熟練接客者の陥りやすい注意点」について考えてみましょう。

長年同じ仕事をしている人は、すばらしい面を持っています。
沢山の常連客を知っているし、毎日何をしたらいいのかの段取りも上手い。
その上手際が良い。
その人が居れば、全体の仕事がスムーズに進みます。

ですが、その裏には大きく分けて二つの問題点を抱えています。

1つ目は、慣れ過ぎによる問題発見能力の低下です。
今行っていることに問題を感じていなければ改善点が見えません。

2つ目が、改善への意欲低下です。
今問題を感じていないのに、それを問題と言われると反発したくなります。
すんなりと受け入れると、現状に問題点があるということを認めることにもなります。
何か新しい提案があっても、なまじ仕事がわかっていると
「そんなことをしたってだめだ」
と否定的な見方をしてしまいがちです。

「やってみよう」と思う前に、だめな要素の方が、先に頭の中に浮かんでしまうのです。
そういうタイプは、店の、会社の、お客様のためにならない存在になっていきます。


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